六月七日  晴れ (24日目)

 ベッドの中での目覚め、何とよいのだろう。さあ、今日はワイナリーに行くぞ。サスケも元気がよいぞ。
 シティーよりビクトリア・ハーバー方面へオートバイで約四十分、マクラレン・バレーのワイナリーに着いた。各ぶどう園ごとにワインの試飲ができ、また、レストランの雰囲気も最高。スーツでも着て、いや、タキシードでも着て、左手にブロンドヘアーの美人を添えて、ワインを飲みながら食事をする。いいだろうな。
 その後、シティーを一望できるところがあり、その夜景はメルボルン、シドニーのそれよりも勝るとも劣らないだろう。街の光が、碁盤の目のように輝き、その美しさに思わず、タバコに火をつけず、口にくわえていた次第です。

シドニーからの走行距離  2736キロ

   アデレードのY・Hは綺麗であった。南オーストラリアの主要都市だけはある。
   二、三十人のホステラーが宿泊していただろうか。しかし、日本人は、私一人だけだった。
   シドニーから750ccのオートバイで来ていたピーターと友達になった。彼は、シドニー
   に戻るとか。彼のオートバイは、一リットルに付き八キロメートルしか走らないそうだ。
   私のホンダXL350ccは、一リッター、二十四キロ走る。サスケはポンコツではあるが、
   よく走る方だと思う。シドニーや、メルボルンでの日本人の友達の言葉を思い出した。
   「このポンコツで一周するの自殺行為だよ。」
   「博物館に飾っておいた方がいいんじゃない。」 
   そして、ピーターも曰く「クレイジー」
ワイナリー入口
ワイナリーへ行く途中で
この日を夢見て