六月二十八日 晴れのち曇り  ( 42日目 ) 

 傷のほうは足を曲げることができるくらいになった。
 しかし、まだ、痛みは残っている。
 風邪の調子も今ひとつである。
 ・・・・・・・・・・・・・。
 ということで、出発を明日に延ばした。

   日中は暖かく、夜になると、ぐっと冷え込む。
   そこで、1週間前から風邪をこじらせたようだ。    
   こんな日は、博物館、図書館へ行って、 オーストリアについて、お勉強である。    
   図書館では、オーストラリアの写真集を見て、 行ってみたいなーと思ったところを 地図にマークしておく、
   すると、自然にコースも決まり、 自分独特のオーストラリアの旅ができる。    
   それが結局、 日本人にとって穴場となっているようだ。    
   日本での旅行も写真集を見てコースを決めていた。
   観光ツアーは私に言わせれば旅ではない。   
六月二十九日 雨  ( 43日目 )

 八時か。さて出発の準備でもするか。  
 オヨヨヨヨ、雨だ。結構降っているな。雨の中を走ったら風邪がひどくなるから、出発は、やーめた。
 「みんな!出発また延期します。
 明日にします」 「どうにでもしてくれ」 あっさりした返事でした。
 まあ、いいでしょう。広いオーストラリア、そんなに急いでどこへ行くのだもんね。

   彼らは、ここパースでアルバイトをしている。それから、それぞれの旅を始める。      
   フラットも数人で間借りである。
   他の住人のオージーはといえば、朝からビールと ラム酒を飲んで、
   毎日、相も変わらずのん気に時間を潰している。
   彼らにとって、これが幸せなのかもしれない。
   そののん気さが私にも移ったか。
   無理をせず、その時の時間を有効に使って、 一歩、一歩、進んだのが、
   目標達成の基だったかもしれない。